関東甲信越の戦国時代の城主、家臣十数万人を網羅し、その子孫である武士がどこの村へ土着したか、あるいは、どこの藩へ仕官したかを調査し、埼玉苗字辞典(第五巻 関東甲信越)を完成した。

本書は、「中世武士とは何者か。真実の武士世界を学ぶこと」にある。

吾妻鏡・及び尊卑文脈に載る全ての武士は、在名武士であって、苗字武士ではない。

関東甲信越の武士の多くは修験者であって、その修験者は、源平藤橘と親子・兄弟契約を結んで、その後裔と称して仮冒し、子孫は戦国城主及び上級家臣となっているのが、真実とするところである。在名武士は居住地の地名を名乗っていたが、古代以来所有していた苗字に復姓して土着し、あるいは、仕官した者は、そのまま在名を名乗ったのである。

読者の、東京都日野市 青木雪子様から、 埼玉苗字辞典(第五巻 関東甲信越)を読ませていただきました。平氏も源氏も在名を名乗り、苗字は別に持っていた、との返信をいただきました。